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CSWブログ

北海道に生まれた民間宇宙開発企業カムイスペースワークス。 略して「CSW」 ブログはこちらに引越しました。
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ベクトルの勉強になる(植松)
 

89式戦車。
これは、子どもの頃に出会ったペーパークラフトではなく、新規に設計したものです。

摺本さんの「切り抜く本 世界の戦車」の中に、89式戦車がありました。
小学生の頃に出会いました。
それまで、戦車に種類があるということを知りませんでした。
この戦車は、日本が最初に実用化した戦車だと書かれていました。
そして、その苦労や先進性についても書かれていました。
同じ本には、キングタイガーなど、もっともっと強そうな戦車も沢山ありました。
でも、僕の心に、「日本の戦車」として、89式が刻まれました。

以後、なんとなく気になり続け、そのおかげで、原乙未(はら とみお)さんのことも
知りました。(日本の戦車開発の父とよばれる人です。)
もしも、「切り抜く本」で89式戦車と出会っていなければ、知ることもなかったと思います。
そのつながりで、林 磐男さんの本も読むようになりました。
キャタピラ(履帯)の工学的な知識などを知ることが出来ました。

戦車は分厚い鉄板で出来ています。
その組み立ての技術発達を知ることで、溶接やねじのことも勉強できました。

それらの知識は、やがてマグネットを製造するようになったときに、
一気に役にたつようになります。
パワーショベルについても、何も知らないよりは、遥かによく考えることができる
知識となりました。それは間違いなく、僕の仕事に価値をもたらしました。
ちなみに、現代のパワーショベルのキャタピラの構造は、基本的に、今から94年前の
1917年に開発されたフランスのルノーFT型戦車のキャタピラと、ほぼ同じ構造です。
(えーっと。キャタピラというのはアメリカの会社の商標です。正しくは無限軌道とか、クローラーとか、トラックベルトとか、履帯と言うべきです。なんてことは、いま言いたいことじゃないんで「割愛」しています。)

武器は、人を殺す道具です。
でも、実は、戦争で戦って壊れる武器よりも、訓練中に壊れるものの方が多いのです。
太平洋戦争中に、アメリカ軍の戦闘機を一番おおくやっつけたのは、実は日常生活での訓練や輸送だ、という意見もあります。
ということですから、実は、多くの武器は、いかにして安全に使えるようにするか、という点にものすごく注意が払われています。
それらの技術やものの考え方が、僕らが日常使用する道具に活かされています。
どんな道具も、さかのぼって調べると、たいていは武器で生まれた技術の恩恵を受けています。
だから、武器の発達の歴史を知ると、よい民生品を開発するためのヒントが見つかります。

痛くない注射針の開発で有名な岡野さんは、若い頃にドイツ語の鍛造の本を読んだそうです。ドイツ語なんてわかんなかったけど、がんばって読んだそうです。
鍛造とは、金属に強い力をかけて整形する技術です。
その鍛造技術は、太平洋戦争中に、ドイツから航空機に関する鍛造技術がもたらされた関係で日本に入ってきたものです。
残念なことに、戦中の日本では、冷間鍛造という技術を実用化できませんでしたが、入ってきた技術は、後に岡野さんに強い力を与えることになります。
でも岡野さんがいくら勉強しても、周囲の先輩達は、「金属が液体みたいに変形するもんか!」とバカにしていたそうです。

もちろん、F−1とか、レースの世界の技術発達も面白いです。でも、残念なことに、ある特定の優秀な人間が、限られた数の道具を操作する、という前提なので、訓練時間をかけられない大勢が、莫大な量の製品を劣悪な環境で使用する、という前提の武器よりは、学べる点が少ないな、と僕は思っています。レースも大好きだけど。

僕らは、道具によって便利に生きています。
でも、それらの道具は、間違いなく誰かが作っています。
僕らは、だれかのものづくりによって、今の生活を手にしています。
しかし、残念なことに、ものづくりのしごとは、「きつい、きたない、きけん」と
思われていたり、どちらかというと、自分の子どもは製造業にはつけたくない、
というイメージを持つ人が少なくありません。
買えばいいんでしょ?と思うかもしれませんが、
売っていなかったら買えないのです。

ものづくりを嫌悪する心の背景には、工業高校が進学をあきらめた人間がいくところ、という認識で進路相談をしてしまう一部の中学校の進路指導の先生や、保護者の影響も大きいと思います。
まちがってもそういう指導はしないでほしいです。

また、SFの戦争はまったくオッケーなのに、現実の過去の戦争に関しては、
くさいものにふた、で、見向きもしない人も多いです。
コアファイターはオッケーだけど、戦闘機はだめ。
ガンタンクはオッケーだけど、戦車はだめ。
ホワイトベースはいいけど、戦艦はだめ。
仮面ライダーのバースバスターはいいけど、鉄砲はだめ。
過去のどんな現実の戦争よりも、コロニー落としの方が遥かに多くの犠牲者を出しているというのに・・・。
こどもたちは、現実に存在しないものしか知らずに育ちます。
うちの子はものづくりの仕事をしないから「知る必要は無い!」と思うかもしれないけど、
その子が将来ものづくりの仕事をするかもしれません。だれかがものを作らないと、社会は成立しないのです。
もちろん、知らなくてもいいです。知らない人もいます。でも、現実に存在するものの発達の歴史を知ってる方が、知らないよりは、まちがいなくよりよくを追求しやすいです。
なぜなら、どんなものも、みんな、過去の人達の必死の努力の歴史の上にあるからです。

僕は、第一次世界大戦や、大戦間や、ジェットエンジン黎明期や、とにかく、新しい技術が生まれて、みんなが混乱して、さまざまなトライをしている時代の製品の開発の歴史が大好きです。
そこには、駄作も沢山存在します。
駄作の面白さは、岡部いさくさんの「世界の駄っ作機」という本なども面白いです。
がんばったんだけど、手段が目的化して失敗しちゃった。
なんてケースは枚挙にいとまが無いです。
もちろん失敗した本人や関係者はたまったもんじゃないと思います。
でも、それは次のよりよくのための階段の一段です。



94式装甲車。
これは、89式戦車と同時期に作られた小さな装甲車です。
「戦車じゃないの?」と思うはずです。「装甲車」です。
なんでかというと、それは縦割りの弊害です。
戦車は戦車部隊しか運用できません。だから、歩兵と協力するのが困難なときがあります。
歩兵が自分たちで使える「戦車」が欲しくなったとき、名称が「戦車」だとまずいので、
しょうがないから「戦車じゃないよ」という名前を付けて、別に開発しなくちゃいけない・・・という、なんだか現在も似たようなケースがあるかも、という、
大人の理由と言うか、しがらみというか、そういういやらしさを感じさせられます。

戦車ばっかり!と思うかもしれませんが、
すいません。正直に言うと、直線と平面が多いので、設計が楽なんです。

三面図から寸法を起こすとき、そこにはベクトルの計算が必要になります。
鉄板の稜線をベクトルとして考えると計算しやすいです。
僕は高校のときに、ベクトルとか、代数とか、大嫌いでした。
でも、ペーパークラフトの設計では、ベクトルも代数も使いこなしていました。
それが学校で習うものと同じだとは、大学にいくまで気がつきませんでした。
大学にいってから、高校の勉強って、どうしてこんなにも意味が分からなかったのだろう?とかなり悩んだものです。

いま、日本の宇宙開発の歴史上のロケットを、全部ペーパークラフとモデルロケットの
キットにしようとしています。
スケールをどうしようか悩んでいます。
さすがに、ペンシルロケットからスケールをあわせると、M−Vは30mになってしまいますから現実的ではありません。
M−Vが全長1mくらいになるように、と、1/35位を考えています。
モデルロケットのエンジンの大きさを考えると、カッパシリーズからかろうじてキット化できそうです。

ただ、日本のロケットは細長いから、胴体の紙筒を作るのが大変そうです。
どうやったらこどもがちゃんとつくれるかなあ、と思案しながら設計しています。
やや重たくして、基本的なエンジンでは、あんまり高く飛ばないようにしようかな、
とも思っています。(狭いグラウンドに対応するため。)

思えば、小学生のときに、学研の図鑑のロケットの絵を見て、最初に自分で設計して作ったペーパークラフとは、アトラスジュノーロケットでした。
形が簡単だったからです。
でも、円錐を描くのに苦労して、そして、展開図の勉強を始めました。
それが、スタート地点でした。
ロケットには乗れません。だから、せめて自分の枕元において、夢の中で乗りたいなと思いました。

図鑑を前にして、稚拙なペーパークラフとを集中して作る姿は、どう見えたのでしょうか。
そんな暇があったら勉強しなさい!宿題やったのかい!
と言われた記憶もあります。
宿題は、速くやることが目的となり、記憶や思考ではなく、速度向上ばかりを目指した結果、なんにも覚えちゃいないし、一番時間がかかった漢字の書き取りに至っては、自分で高速書き順を考えだしてしまったので、書き順はめちゃめちゃです。
でも、ペーパークラフトへの興味が、「しりたがり」と「やりたがり」の原動力になったような気がします。
それが、現在の僕を形成しています。

今日は名古屋です。
約一週間本州にいました。
途中で、久々に通風の発作がでてしまい、大阪では5mごとに休憩しながら前進する
ありさまでした。
節電で、あちこちのエスカレータや動く歩道が停止しています。すごく悲しかったです。
きっと、同じ思いをしている人はいるでしょう。
エスカレータや動く歩道は、弱者の移動を助けるためのものではなく、健常者が楽をするためのものだったんだな、ということを知りました。
ハービス大阪から、グランビアホテルまでの、大きな交差点の横断歩道が、
わたりきれるのかしら、と思えるほど遠く見えたのが印象的でした。
今日は、きっと歩けます。
がんばります。気をつけて帰ります。






だから、間違いなく日本のものづくりは厳しい状態にあります。


| - | 06:41 | comments(9) | trackbacks(0) | pookmark |
エリートって言われる人たちを今とてもよく目にします

NHKで解説をしている解説委員
原発の記者会見でスポークスマンとしてでてくるおなじみの保安員のあの人
いわゆる御用学者と呼ばれる人たち
低レベルの放射能汚染をされている水を海に放出することを発表するときに悔し涙を流した東電の社員

かわいそうだなあと思います

本当はいっぱいものづくりをしたかったに違いないと思うんですよ
自分の好きな、自分が納得する人にお役に立てるものをいっぱい作りたかったと思うんですよ

けど、エリートになったあなたがたは、それが本当にできていたの?って思うんですよね
何のためにがんばっていたのって。

で、いろいろ考えていると
「誰かに幸せにしてもらうため」だけに教育をしているんじゃないかって思います
勉強ができるって「誰かに幸せにしてもらう」ための抽選のための条件でしかないんでないのって

「ああ、あんた勉強ができますから国家公務員にしてあげましょう。もう何にもしなくても食うには困りませんから」となるために勉強をしているんだと思う・・・かなしいけど。
そして今の親でさえそういう妄想を描いているんだと思う。

だからエリートに技術がなくなっていっているんだと思う
技術があればこんな体たらくにはならないと思う
だから教育に意味がなくなっているんだと思う
技術を身に付けるためのベースとなる教育ではないと思う。
勉強ができなければ工業高校なんて指導をするんだと思う

反面
北大の永田先生や中部大学の武田邦彦先生なんかをみているとエリートなんだけど真逆を行く人なんだろうなあと思います。
自分の技術を持って他を幸せにするべくがんばる人なんだと思います。
そしていつか自分の幸せにつながることを知っている人なんだと思います。

本来技術者はそうであるべきと思うんです。それは手を汚す現場であろうが、パソコンの前に座ろうがかわらないはずなんですよ

それを変わるようにしたのはきっと
「能力とは誰かに幸せにしてもらうための特権である」という風にしたからだと思うんですよ

我々が変える必要性があるのは
「能力とは誰かを幸せにする道具であり義務である」
とすることなんだろうって思いますね。
| 高橋徹哉 | 2011/04/15 11:51 AM |
いつもロム専ですが、気になって書きます。

通風また出たようですが、すぐ病院にかかり処方薬もらって、服用してください。
我慢してると最終的に腎臓がやられます。また、腫れている部位の壊死もあり得ます。
相変わらず多忙のようですが、お大事に。
| 芦別 細川 | 2011/04/16 9:11 AM |
きつい言い方ですけど
借金と成人病はどんなに苦労の跡であっても「遊んでいるからそうなったんだろう」ぐらいにしかいわれません

こういうところからも今の世の中のおかしさを感じます
| 高橋徹哉 | 2011/04/16 9:40 AM |
ペーパークラフトといえども、精密に考え組み上げられている、と画面を拝見するたび感心しております。

でも相変わらずのハードスケジュールに、通風…
命を削っているかのような状態は、日本の宝を失いそうで怖いです。

植松さんは余人をもって代え難い、もう少しご自分の体をいたわらなければ…

健康な家庭生活の下、今被災地ですぐ活躍し得る機械を、植松さんが実現することの方が重要なように思うのです。
| 紙パックおばさん | 2011/04/17 4:57 PM |
こちらも亀レスで申し訳ないです。

高橋さん:

>反面
>北大の永田先生や中部大学の武田邦彦先生なんかをみているとエリートなんだけど真逆を行く人なんだろうなあと思います。

有難うございます。光栄な評価ですが、武田先生と並べて賞されるとちょっと複雑です --; 僕の中では今回の件で武田先生の評価がだいぶ下落しました。
| 永田 | 2011/04/20 12:21 PM |
ごめんなさい

そうですか・・・

武田先生のスタンスがたしかにアウトレンジからの攻撃に近いかなあああ???という部分では正直あんまり共感は呼ばないことは確かなんです
責任あって、世の中を動かせるときにがんばって欲しかった

ただ、今こういうことが起きて、自分の立場で、いかに安全側で、手段を示して、そして批判を覚悟でがっちりいえるかと言うのも大切だと思っています。
「工学者は声高であれ」「技術者は鬼のごとくあれ」を体現されていると思っています。
| 高橋徹哉 | 2011/04/20 12:36 PM |
細川くん
というか「ほっそ」
懐かしい親友からのアドバイスで、急に心配になって病院に行きました。
尿酸値は、正常でした。
尿酸値を急に下げても通風の発作が起きるようです。
4月に入ってから、ちよっとまじめに食生活などを改善したのですが、その結果、尿酸値が下がったようです。
で、そのときに痛いところをかばって歩きました。
地震で電車が止まったので、講演に間に合わすために、走って稼ぎました。
そんなことをしていたおかげで、関節炎を生じたのだそうです。
いまは、かなり改善されましたが、だんだん年を取ると軟骨だとかの摩耗なども蓄積するのだなあ、と、レントゲン写真を見ながら悲しくなりました。
でも、がんばるわ。
| 植松 | 2011/04/20 12:52 PM |
とりあえず尿酸値正常で良かったです。
でも、注視していきましょう。
自分も尿酸値は今のところコントロール出来てますが、あちこちガタが来てるのは歪めません。
お互い気を付けて、活きましょう。
| 芦別 細川 | 2011/04/20 7:37 PM |
バッグから後は驚き、まさに他の買い手に同類のように、とても精緻で、金属はその。この金はバッグの底にはやや広いした時、もし少し狭いもっと面白い。まだ他のモデルを気に入ったのであれば、包郵来るの。
ルイヴィトン スーパーコピー http://www.tembags.com/
ルイヴィトンカードケースコピー http://www.tembags.com/louis-vuitton-card-holders-b0.html
| ルイヴィトン新作コピー | 2015/03/19 2:42 PM |









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