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CSWブログ

北海道に生まれた民間宇宙開発企業カムイスペースワークス。 略して「CSW」 ブログはこちらに引越しました。
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200m、いいね。(植松)
 北海道の美唄市で行われていたカムイロケットの低高度打ち上げ試験が
無事に終了しました。

航空法の領域に及ぶ空域を利用する試験には制限が多いです。
大樹町での試験が、早朝になるのは、近くにある帯広空港が
目覚める前に試験を終える必要があるからです。

また、打ち上げられた機体は、上空でパラシュートを展開し、
貴重なデーターを持ってゆっくりと帰ってきます。
しかし、このパラシュートがくせ者です。
風に流されます。
そのため、パラシュートでゆっくり降りてくるロケットが落下する範囲を
安全範囲として、壊れて困るものをおかないようにしなければいけません。
打ち上げ高度と、安全範囲の関係は一対一にしています。
高度1000m打ち上げると、1000mの安全範囲が必要になります。
そして、いかに人が少ない北海道といえども、打ち上げが可能な場所は限られます。

高度250m以下(安全のため、余裕を持って高度200m)での試験は、
飛行機に対して安全です。そして、安全範囲も狭いので、比較的容易に
打ち上げ場所が確保できます。
つもりでいましたが、意外と大変でした。

なんとか、美唄市や砂川市のご協力があり、美唄市の工業団地のあいている
スペースを使って打ち上げができるようになりました。

カムイロケットのエンジンは、だんだん性能が向上しています。
もちろん、ただ単に大きくするだけならできます。
でも、お金もかかります。一回に消費する燃料や液体酸素も増えます。
できれば、必要最低限のロケットエンジンですすめていくのが経済的です。
現在、カムイロケットは段階的に成長してきました。
最新型は、かなりの性能になります。
しかし、まだ宇宙に届かせるのはむずかしいです。
なにせ、日本には、民間が宇宙を利用するための宇宙法がありません。
言ってみれば、世界の車が走ってるハイウェイを走れるのは、日本では公用車だけで、
民間の車が乗り入れるためのルールが無い状態です。

でも、だから無理だ!ではなく、
可能になる日のために、準備をするのです。

ロケットはトラックのようなものです。
安全に搭載物を目標まで運ぶのです。
もちろん、安全に帰ってくるのも重要です。
スペースシャトルだって、日本のロケットだって、
でっかい部品を落としながら飛んでいきます。
その部品が落ちても大丈夫なように、安全な範囲をべらぼうに必要としています。

僕らのロケットも、安全に帰ってくる(回収する)がとても大事です。
そして、そのとき、パラシュートが難点です。
高いところでパラシュートを開くと、どこまで流されるか・・・。

ということで、ここのところ、カムイロケットは、
エンジンの性能向上
エンジンの軽量化
機体の軽量化
パラシュートの改良
を行ってきました。

中でも、パラシュートの機能確認は、飛ばしてみないとわかりません。
軽さは、はかればわかります。
エンジンのパワーも、はかればわかります。

パラシュートの展開がうまくいくかどうか、確認する一番良い方法は、
目で見ることです。
その意味では、高度200mの試験はとても良いです。
ロケット的にはしょぼい高度ではありますが、
光学撮影的には、とても楽です。
地上から沢山の映像を記録することができました。
見えなくなるまで打ち上げてしまったら、
何が起きてるかなんてわからないですから。

もちろん、通常なら1000m〜1500m飛んでしまうロケットを、
エンジンの燃焼時間をおさえて低く打ち上げるのです。
燃焼時間は、秒単位です。
そこで、0.1秒でも燃焼時間が長ければ、高度200mなんて
すぐに超えてしまいますし、足りなければ、さっぱりあがりません。
この微妙な調整をどんぴしゃりとできるのも、
カムイロケットの面白いところです。
(もちろん、苦労はしましたが)

以前は、このブログも、カムイロケットの試験なども掲載していましたが、
いまでは、日常になってしまったために、なんとなく書かなくなっていましたが、
実は地味にカムイロケットは成長し続けています。

美唄市での試験で得られた成果をもとに、
次は確認試験が必要です。
日本に大樹町があって良かったです。

美唄市や、砂川市や、大樹町、そして、多くの人の善意で
この北海道の宇宙開発は、じっくり前に進んでいます。

今では、様々なものがコンピューター制御の機械によって
簡単に作られてしまいます。
まるで、宇宙戦艦ヤマトの工作室です。
子ども心に、なんでも自動で作ってしまうヤマトの工作室に憧れました。
それは、もはやもう目の前にあります。
だいじなことは、何を作るかです。
それを見つけられる人を育てるのが大事です。

もはや、なんでも機械がやってしまいます。
「何をすればいいんですか』
「おとなしく、言われたことを、きちんとやればいい。」というだけの人材は、
機械に負けてしまいます。
僕らは、機械にできないことをするのです。
知恵と工夫。優しさ。
その価値を、もっともっと大事なものだと教えるためにも、
僕らの宇宙開発は、じっくりと前に進みます。

幸い、事業仕分けの対象にもならないプロジェクトなので、
がんばれます。


生きてりゃ、いいことあります。


| - | 09:16 | comments(3) | trackbacks(0) | pookmark |
> 最新型は、かなりの性能になります。

> いまでは、日常になってしまったために、なんとなく書かなくなっていましたが
> 実は地味にカムイロケットは成長し続けています。

またまたご無沙汰しております。
CAMUIって今どんな進捗なんだろう?と気にはなっていたのですが
(ファンの皆さんは皆そうだと思いますが)
安心しました。

最近なかなか打ち上げ見学に伺えていませんが又の機会を楽しみにしております。
| (ぐ) | 2010/11/26 10:31 AM |
スカイダイビングでheloだったかな?
(high exit Low open 高空離脱、低空開傘)
それを思い出します
これも勉強させてもらうかもしれません。
| 高橋徹哉 | 2010/11/26 4:13 PM |
こんばんは。
今日、講話を聞かせて頂いたR高校のものです。
言葉ではうまく言い表せないんですが、自分の中の何かが変わったような気がします。
ありがとうございました。
| noa | 2010/12/01 10:48 PM |









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