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北海道に生まれた民間宇宙開発企業カムイスペースワークス。 略して「CSW」 ブログはこちらに引越しました。
重力損失(永田、再掲)
 NASAが深宇宙探査用大型ロケットの開発に着手するというニュースが話題になってます。NASAからの正式発表はこちら。メインエンジンはシャトル用SSMEをベースにした液酸−液水。密度が小さい液体水素エンジンは大推力を出しにくいため、固体ロケットブースタも併用だそうです。

ええと、有人ですよね?

一応確認ですが、使い捨て、ですよね?

正直、やっちまったなあ、という第一印象なんですけど、取り敢えず続報を待ちます。どうして「やっちまったなあ」と思うのか色々理由が有りますが、例えば下記記事を参照ください。移転前のURLで2007年1月に掲載した記事です。補足すると、シャトルにおいては、「高空まで使用する再使用エンジンを目指した技術開発だから、まあ、しようがないかなあ」と思ってました。今回の設計はどう考えても理解できないです。


重力損失(永田) | 宇宙工学         2007/01/21 17:54
----------------

 いいロケットとは、排気速度が大きいロケットです。排気速度は推進剤の組合せでほぼ決まります。CAMUI君の排気速度が固体ロケットよりも大きいのは、ポリエチレンと液体酸素という組合せを選んだのが理由です。そこには技術的オリジナリティはありません。ポリエチレン−液体酸素の組合せで燃料過剰な燃焼条件を実現するというのは凄いことではありますが、これはCAMUI君の技術的価値の中のおまけみたいなものです。最大の技術的価値は、燃料のガス化速度が大きいことにより推力が大きい、という点にあります。ロケットの推力は排気速度[m/s]×推進剤流量[kg/s](=推力[kg・m/s^2 = N])に等しいです。推進剤流量は酸化剤(液体酸素)流量と燃料(ポリエチレン)流用の和です。酸化剤流量を増やすのは簡単です。バルブを開けばいいんですから。対して、燃料流量を増やすのは難しいです。ポリエチレンをガス化させるのは大変ですからね。これを増やさないと、燃料過剰な最適条件を保ちつつ推進剤流量を増やすことはできません。これを可能にしたのがCAMUI君の偉いところです。それでは、どうして推力を増やすことがそんなに重要なんでしょうか。
 
 ロケット工学者は運動量こそ最大の価値だと思っています。より大きな運動量を得るためであればエネルギをドブに捨てることを何の躊躇も無く平気でやります。運動量は、推進剤の質量[kg]×排気速度[m/s](=運動量[kg・m/s])で決まります。これを時間[s]で割ると、力の単位である[N = kg・m/s^2]に次元が等しくなりますね。つまり、推力とは、単位時間当たりに得られる運動量のことです。逆に、推力に時間をかけると力積になり、これが運動量の変化に等しいのでした。従って、限られた量の推進剤でより多くの運動量を得ることにしのぎを削るロケット工学者にとって、何よりも大事なのは排気速度です。だからロケットの性能は排気速度で評価されるのでした。
 
 ということは、ロケット工学者は推力×時間で表される力積=運動量が大事なのであり、推力には興味が無いのだ、というと、実はそうではない場合があります。どういう場合かというと、地上からの打上げで最初に働く初段ロケット、すなわちブースターロケットを設計する場合です。
 
 地球周回軌道に衛星を投入するために必要なことは水平方向の速度ベクトルを獲得することなのですが、地表近辺には大気層が有って高速で飛行するには邪魔なため、まずは上昇するという非本質的なことが行われます。これがブースターロケットの仕事です。ほぼ上向きに加速することになるわけですが、これは地球の重力加速度と競争しながら加速するということを意味します。
 
 地球の重力加速度は 9.8[m/s^2]です。落下を始めた林檎は、1秒後には9.8 m/sの速度に、2秒後には19.6 m/sの速度になっているわけです。この加速度を1Gといいます。例えば100 kgの機体に200 kgf の推力をかけると、2G の加速度が得られます。けれども、ブースターロケットのように上向きに加速した場合、このうち 1G が地球により奪われてしまい、実際の加速度は 1G になってしまいます。実効加速度が半分になるわけです。実効排気速度が半分になったと考えてもOKです。液酸−液水エンジンにより450秒の比推力が得られていたとしても、実は実効比推力は225秒であった、ということになります。この損失を重力損失といいます。
 
 上記例で、自重が100 kg、比推力が 450 秒、推力が 200 kgf の液酸−液水エンジンの実効比推力は 225 秒です。対して、同じ自重で、比推力が 280 秒、推力が 1 tonf の固体ロケットブースタだったらどうでしょうか。加速度は 10 G、そのうち 1 G が地球に奪われ、残りの 9 G が実効加速度となります。比推力の 9 割が実効比推力になるわけですね。280 秒に 0.9 をかけて、実効比推力は 252 秒となります。なんと液酸−液水エンジンより高いではありませんか。
 
 このような状況は、打上げ直後で起こります。機体が重いからです。推進剤が消費されて機体が軽くなるに従って加速度が増加し、重力による加速度減少分が相対的に小さくなる打上げ後半では、このようなことは起こりません。推力 200 kgf で機体重量が 100 kg であれば実効比推力は225 秒でも、機体が 50 kg まで軽くなれば実効加速度は 3G、実効比推力は 337.5 秒で、固体ロケットブースタに負けません。つまり、打上げ直後では、多少は比推力(すなわち排気速度)が小さくても、推力が大きいロケットの方がより大きな運動量を得ることができるということになります。そういうわけで、H2 ロケットでもスペースシャトルでも、初段では液体ロケットよりも比推力が劣るけれども大推力が得られる固体ロケットブースタが併用されています。

 僕はそもそも、機体が重たい初段において、大推力を得ることが難しい液酸−液水エンジンを用いることには反対です。アポロ計画に使用されたサターンロケットではこのような理由から初段に液酸−液水エンジンが採用されず、ケロシン−液酸エンジンが採用されました。その結果、固体ロケットブースタを必要としない極めてシンプルで信頼性が高いシステムに仕上がっています。
 
 重い機体を上方に加速しなければならないブースターロケットでは、比推力が大きいだけでは駄目で、推力が大きいことも求められます。推力を増やすためには推進剤流量を増やす必要がありますが、ハイブリッドロケットの推進剤流量は固体燃料のガス化速度で制限されます。このような状況があるので、ブースターロケットの開発を目指した場合、固体燃料のガス化速度を大幅に増やすことに成功した CAMUI 君の技術的価値が生きてくるのです。
 
 なお、「実効排気速度」、「実効比推力」という言葉はここで永田が勝手に使っている言葉であり、一般的な専門用語ではありませんのでご注意ください。

| エンジニアリング | 12:49 | comments(5) | trackbacks(0) | pookmark |
わからないことをそのままにしちゃだめ(植松)
 「わたしはいま、将来何をすればいいのかわからないです。」

はい。わからないのなら、どうするんでしたっけ?

しらべるんですね。

でも仕事について、職業について、就職情報誌でしらべちゃだめですよ。
就職情報誌の「給料」や「休日」などの待遇だけ見ていちゃだめですよ。

だいじなのは、なにをやりたいかなのです。

そう。きっと、何をすればいいのかわからない、ではなく、
何をやりたいのかが、わからないのです。

なぜ?
やりたいことが無いの?

いやー、いろいろあるけどー、自分には無理だしーーーー。
現実を考えたらー。実際無理だと思うしーーーー。

そうです。
やりたいことが無いのではなく、できないと思い込んでいるのです。

なぜ、できないと思い込んでいるのか?
それは、先生や大人に、できない、と言われたからです。
現実を見ろと言われたからです。

なぜ、その大人は、「可能にする方法」を教えもせず、あきらめさせるのでしょう?
それは、その人達がすでに、「あきらめさせられてる」からです。
だから、可能にする方法の考え方がわからないのです。

夢をあきらめた自分を責めている人にもよく出会いますが、
たいていの場合、夢は「あきらめさせられます」


今までの、あきらめさせられた人生は、もう忘れていいです。
いまからリスタートです。

やってみたいことを考えましょう。
小さいことからでいいです。
もしくは、新聞を見て、ニュースをみて、ひどいなあ、悲しいなあ、と思ったことを、
「なんでこうなるのかな?」「だったらこうしてみたら?」って考えてみましょう。

次に、それを実現するためには、どうすればいいのか考えましょう。
一番いいのは、やったことがある人と仲良くなることです。

仲良くなるためにはどうしたらいいでしょう。
一緒に仕事してみるのがいいですね。
そのなかで、その人を助けたとき、助けられるようになります。
まともな人なら、何らかの社会活動に関わっています。
その社会活動に参加すれば、一緒に仕事ができます。

助けるためにはどうしたらいいでしょう。
その人を観察します。
その人が困ってることを見つけましょう。
「何か手伝うことないっすかあ?」だと、「いや、ないよ。」で終わります。
困ってる人は、自分がなんで困ってるのかわからないのです。
だからこそ、はたから見ることが大事です。

暑そうにしていたら、水をあげるとか、タオルをあげるとかだけでもいいです。
荷物を持とうとしていたら、反対側を持つとか、「まだ荷物ありますか?」と
聞いてみるとか。いろんな方法があります。

それらの能力を磨くにはどうしたらいいか?
小学校高学年から、中学生くらいのときに、社会活動に参加すべきです。
子どもだから加減してもらえるし、みんなも大事にしてくれるし、話しかけてくれるし、
ほめてくれるし、いいことだらけです。
多少うまくいかなくたって、どんまい!って言われます。

でも、実際の問題として、小学校高学年から中学生時代が、
いそがしすぎます。
部活だ、受験だ・・・。
その時期に社会性を身につけなければいけないのに、
それができなくなっています。
その辺りが、きっと、就職できない人達の原因だと僕が強く思っています。

とにかく、「何になりたいか?」なんて考えなくていいです。
「何をしたいのか?」を考えてみたらいいです。
それを実現する手段のひとつが、進学であり、就職であり、です。

何をしたいですか?
| - | 15:37 | comments(3) | trackbacks(0) | pookmark |
コントかよ!(植松)
時々、植松電機に就職したい、という人から連絡が来ます。
自分の夢を叶えるために就職したい!のだそうです。
でも、自分の夢が書いてありません。
こういう人は、就職したい、が夢になってます。
別に、うちじゃなくてもいいと思います。
だいたい、どんな仕事するのかもしらべてないです。
事前に、来てみたりとかしないんですか?
インターンシップとかしないんですか?
なにも調べないで、「してもらおう」とする人は、まず却下です。

そういう連絡を受けると、思い出します。
サラリーマンNEOというコント番組で、
サラリーマンになるために弟子入りしたい若者のコントがありました。
サラリーマンの家に押し掛け、雨の中土下座し、さけび、サラリーマンになりたいから
弟子入りさせてくれ!と懇願するものです。

聞くと、最近、同じ悩みを抱えている企業は多いです。
なんにも知らない。何も調べない。でも、自分の夢でした。と言われる。
グループディスカッションや、自己アピールは暗記してるから立て板に水でこなすけど、
なにをしたいのかは、わからない。
言われたことをやります!
これならば、ロボットで十分です。

お願いだから、ロボットつくらないで。
人間をロボットにしないで。
言われたことを最低限やっておけば楽して安定した生活が手に入る、なんて仕事は、
高度経済成長期にしか成立しません。

成績が良ければ、いい学校に行けて、いい会社に入れて、安泰だ。
なんてのは、もう完全に過去の話です。
どんだけの「成績だけがいい人」が、大学で、会社で、ノイローゼになっていることか。
本当に我が子を愛するのならば、将来のためにも、「成績が良ければ、いい学校に行けて、いい会社に入れて、安泰だ。」なんてことを決して教えないでください。
安泰なのは、「成績を良くした人」「いい学校に進学させた人」「いい会社に就職させた人」の手柄だけですから。
肝心の子ども達は、社会に裸で放り出されています。

子ども達よ、「楽しよう」とする大人の言葉に耳を貸さないで。
「楽しよう」とする大人を信じちゃいけないよ。

| - | 15:53 | comments(10) | trackbacks(0) | pookmark |
ロケット教室の工夫(植松)
 ロケット教室では、子ども達に僕の話を信じてもらいたいと思っています。
「どーせ無理」から「だったらこうしてみたら?」です。

ロケットをつくるときは、説明書を読んでつくってもらいます。
手順ややり方を指示しません。

「わかんなーい」って言ったら、わかんなくなるからね。
わからなかったらしらべればいいんだよ。
まずは、他の人を見てごらん。
それでもわからなかったら、聞けばいいよ。
そして、見て、聞いて、わかったことを、まわりの子に
教えてあげな。
それだけで、この世からわからないことが無くなるよ。

だからこそ、説明書を改良します。
いろんなことを試します。
パラシュートの加工や、ワディング(パラシュートを開くために大切なもの)の
入れかたも改良しました。
何度も実験しました。
しなくてもいいことなのかもしれません。
でも、しなければいけません。
なぜなら、植松電機は、よりよくを求め続けないといけないからです。
毎日の仕事は、よりよくの追求です。
それを、「そこまでやらなくても。」「そんなにこだわらなくても。」と
思った瞬間に、ただれるのです。
それは、植松電機の精神ではありません。

道具も、良いものを準備します。
僕は、カッターやはさみの切れ味にこだわります。
なぜなら、良い道具を選ぶ人になってほしいからです。
だから、カッターの刃を毎回点検します。
欠けている刃なんて、ゆるされません。
はさみの切れ味も確かめて、気になったら研ぎ直します。
こだわり過ぎなのかもしれませんが、
僕はこだわります。
だって、良いものを選ぶ人がいなくなったら、
僕らみたいな製造業は生き残れないのです。
「やすいのでいいわ」って言われたとたんに、
工夫も改良もいらなくなってしまうのです。
だから、自分たちの存在をかけて、道具の整備をします。

ロケット教室は、僕たちの修練でもあるのです。
たんなる、めんどうくさい、たいしもうからないサービスだと思ったら、
やらなければいいだけのことなのです。
修練のためにするのです。
おまけに、その姿が子ども達の心に響くのです。
「このていどでじゅうぶんだ」という、見切った思考は、
ちゃんと子ども達に伝わります。
という、恐れを常に持つべきです。

今年は、かなりの改良がなされました。
見学の数がものすごく増えることが予測されていたから、
新しい道具を沢山用意し、ケースへのしまいかたも工夫しました。
出張用と、受け入れ用で、道具の準備もかえました。

発射台も改良し、いままでの半分の人数でも対応できるようになりました。

僕らは、覚悟を持ってロケット教室をよりよくし続けるのです。
よりよくを求め続ける心こそが、宇宙開発の真髄です。
それを示さずして、どうするのか。

覚悟の上で、頑張るのです。
| - | 08:52 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
昨日は安城、今日は黒松内(植松)
昨日の安城のロケット教室も、快晴に恵まれて無事にできました。
準備してくださった皆さんにも本当に感謝です。
商工会議所の青年が頑張ってくれているおかげで、
町の中の空き地をつかって、安全にロケット打ち上げができているのがすごいです。
近所の商店主の方々の理解も得られているそうで、
それこそが、モデルロケットに対する安心感や許容につながり、
もっと多くの人がモデルロケットに関われるようになる重要なことだと思います。

今日は黒松内です。地図で探してみましょう。
好天です。というか、暑いです。
しばらくスケジュールが厳しかったので、
車の中がごみためになっていました。
すこし早くについたから、車の中の片付けをしていました。
まるで対空砲の空薬莢のようにごろごろでてくる「眼がシャキ」の空き缶が
いろんな切なさを物語ります。

今日は、黒松内のロケット教室が終わったら、
速攻で赤平に戻ります。
何日ぶりでしょうか・・・
今日は、日本機会学会の見学会が同時に行われています。
沢山のエンジニアを目指す大学生が泊まりがけで来てくれています。
その子達と関わるためにも、頑張って帰ります。


| - | 08:45 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
長野の岡谷(植松)
 今日は岡谷市で講演でした。
3月にきました。
そのときに話を聞いてくださった方が、招いてくださいました。
18校の学校を全部回ってくださったそうです。
関わった人みんなに、思いを伝えてくれたそうです。
そのかいあって、とても素敵な人達が会場にいっぱいでした。

いいことも、わるいことも、ねずみ算で増えます。
悪いことのねずみ算に負けないために、
いいことのねずみ算を、必死で増やすしかないです。

それをやってくださった方のおかげで、
また新しい出会いが沢山生まれました。

今回も、時間がなくて、講演が終わったら、すぐに移動しなければいけず、
ちょっと残念ではありましたが、
帰り道、車で送ってくれた道すがらの話も、とても勉強になりました。

運転してくださったのは、現在大学院に通う、オートバイ好きの素敵な青年でした。
彼は、学ぶことの重要さ、好きなことの重要さを、とてもよく知ってくれていました。
そして、「また来てもらいたい」と言ってくれました。
とてもうれしいことでした。

好きだと、知りたくなるんです。やりたくなるんです。
知りたがりと、やりたがりの、原動力が「好き」です。
その「好き」を、
くだらない。
こどもっぽい。
意味が無い。
無駄だ。
なんてことで奪ってしまうと、「知りたがり」「やりたがり」を失います。

今までは、素直でまじめ、という価値観がありました。
それだけでも、十分に働くことができました。
でも、もはやそれは、ロボットの仕事なのです。
だから、素直でまじめ、だけだと、働くことができません。
社会人として、必要とされなくなる可能性が高まります。

趣味や、夢を、金で買うもんだと思い込むと、
趣味も夢も、金持ちの道楽になります。
余裕のある人だけができることになります。
一生懸命な人は、そんなことをする余裕などなくなります。
それが、一生懸命なのだ、になります。
好きなことを我慢するのが、「まじめ」になります。「努力」になります。
おおまちがいです。

そういう人は、好きなことをやる人や、趣味のある人を、
うらやましがり、ねたみ、そねみ、見下します。
くだらないことをするやつだ、といいます。
そういう人は、子ども達の「知りたがり」と「やりたがり」を奪う人になります。

なんてくだらない連鎖なのでしょう。
その連鎖を断ち切るためにも、
好きなことを探求することで幸せな人生を送れるよ、ということを
証明するしかありません。
そして、「幸せ」とは、誰かに評論されるものではなく、
誰かにお墨付きをいただくものでもなく、
本人の思い込みです。
本人が、「幸せだ」と思えることが、幸せです。
だからこそ、「好きなことを我慢する」なんて意識を持った段階で、
幸せから遠くなりますね。
おれは、このために、好きなことを犠牲にした。
なんてことを思ったら、ぜんぜん幸せじゃないです。

趣味や、夢を、お金で買う、以外のもので見つけてみたらいいです。
そうしたら、くだらない連鎖から抜け出せます。
そのためにも、自分でやる。がとても大事になります。
つくる、ができると、もっともっと、買うから遠ざかります。
だから、ものづくりってのは、大事なんだと思います。

今日の出会いが、また新しいねずみ算になるのだと思うと、
とても未来が楽しみです。

人間の可能性が奪われない社会。
人間が尊重される社会。
すくなくとも、そこに近づいている気がします。
そんなことを感じられる日になりました。
この機会をつくってくださった方々に、感謝です。


| - | 19:09 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
エピジェネティクス(植松)
 昨日見たテレビに感動しました。
オオカミがどうやって犬になったのか?という番組でした。

オオカミの遺伝子と、犬の遺伝子は、ほとんど変わらないそうです。
でも、性質にはものすごい差があります。
そのような変化を、エピジェネティクスという考え方で説明していました。

プロメテウス、という人がいました。
先に考える人。だそうです。
エピメテウスは、後から考える人。だそうです。
ギリシャ神話の人達です。

エピは、後天的な、というような意味をもちます。
すなわち、エピジェネティクスは、後天的な遺伝的変化というようなニュアンス
なのかな、と思います。(知ったばかりだから、間違いがあるかもしれません。)

遺伝子そのものの変化による変化ではなく、
後天的な理由により、遺伝子の発動がおさえられたり、活性化されたりすることによる変化です。

人間とチンパンジーの遺伝子の差がきわめて少ないことも例としてあげられていました。
でも、両者の脳の発達には大きな違いがあるそうです。
チンパンジーの方が、先に大人になるそうです。
そのため、脳の発達に影響があるのだそうです。
人間は、チンパンジーよりも子どもの時代が長いそうです。
そのため、脳がより学べるようになるのだそうです。

オオカミに対して、犬の特徴は、あきらかに子どもだそうです。
頭蓋骨や、しっぽ、様々な部分が、子犬の要素をもつそうです。
そのため、脳の発達も、より柔軟で許容力があるようです。

ということは、子どもをはやく大人にしてしまうと、
脳みその発達に問題が生じるのかも?

子どもっぽい、って、もしかしたら、脳の発達にも
とってもプラスなのかもしれません。
だから、大人っぽくすることを、急がない方がいいのかも。
ということは、「大人しくしなさい」は、あんまり言わない方がいいかもね。

なんて、思いながらテレビを見ていました。

昨日は、三重県で、学校の先生向けのロケット教室でした。
最近、三重県の教育委員会や学校の先生達がチャンスを沢山つくってくれています。
講演のあと、ロケットの打ち上げだったのですが、
講演中は、あきれるような土砂降り。
いままで、僕は雨でロケット教室を中断したことはないけれど、
大人が相手じゃだめなのかなあ。と心配していましたが、
講演の途中で、さっと窓のところに行った人がいました。
カーテンをちょっとあけて、何かしています。
雨の様子を見てるのかな?と思っていましたが、
ティッシュでてるてるぼうずをつくって、窓にはってくれていたんです。

そのかいあって、打ち上げ時には、ものすごい快晴。
直射日光の強さは、はげそうになるほど。
素晴らしい青空と、遠くには、ラピュタが居そうな真っ白の積乱雲。
おまけに、ほとんど無風。
その青空に、先生達のつくったロケットが、まっすぐ飛んでいきます。
青空に、純白のパラシュートがきれいです。
打ち上げ直前の、先生達の緊張感がうれしいです。

神様に感謝。
てるてるぼうずに感謝。
今回であった先生が、次に子ども達にであえるチャンスをつくってくれるかも。
ちょっとずつ、ちょっとずつ、歩く速度で前に進んでいっています。
うれしいです。
| - | 09:53 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
権威主義者は権威に弱い(植松)
自分の在職年数や、自分の地位、権威、をひけらかす人は、
それらの地位や権威に力を与えるために、
地位や権威にひれ伏します。

普段、後輩に対して厳しいのに、
上司が側に来たときは、にこやかで穏便になる、なんてのは、
ものすごく弱い人間を象徴しています。

僕は、二つの顔を持つ人間を信用しません。
目下(という概念を持つ段階で人間としてどうよ?ですけど)に対して、
厳しい顔をし、
目上に対しては、こびへつらう。機嫌を伺う。
信頼できる人間ではありません。

政治にかかわる人の笑顔も、あまり信用なりません。
何度か関わったことがありますが、とてもきれいな笑顔です。
選挙ポスターの笑顔です。
でもそこには、スマイルゼロ円を感じます。
きっと、価値の無い笑顔です。
こういう人は、表情のパワーを知っているから、
不愉快な顔も使いこなします。
いやですね。

そういう人達が力を持つのはなぜか?
それは、権威を利用する人達がいるからです。
労せずに益を得ようとした人達が、権威を強め、権威に力を与えます。
だから、「利用」してはなりません。
政治と金の問題、なんてのがありますが、
それを解決するためには、まずは陳情をやめるべきだと思います。
陳情は、民主主義のプロセスを飛び越してしまう方法ではないでしょうか?
個々に対する利益誘導にはならないでしょうか?
本当に政治に思いを伝えたければ。まずは自分達の活動を、
多くの人に知ってもらう努力をすべきではないでしょうか?
プレゼンをする相手を間違えていないでしょうか?

他者の力をかさに着て、さも自分の力があるように振る舞う人は少なくありません。
大事なことは、そんな人の影響を受けない生き方をすることです。
楽をしようとしたら、影響下に入ります。
だから、自分の力を増やすのです。
そして、本当の仲間を増やすのです。
してもらおうとすると、されるのです。
だから、するのです。自分で。

夢を追う人達のプレゼンテーションに参加したことがあります。
素晴らしいプレゼンでした。感動的です。
でも、そのあと、しばらくして、メールや電話が増えました。
出資や、投資のお願いです。
僕は、他人の夢に出資はしません。
なぜなら、投資すべき対象は自分だからです。
そして、悲しくなります。
夢を叶えるためには、お金が必要になることもあります。
そのお金をどうやって手に入れるか?
もらうのか、かせぐのか?

かせぐために、おかねがいるのさ!という人もいます。
それは、スタートする場所が、高すぎるのでは?
できることからする。
一足飛びに前進すると、転ぶ可能性が高まります。
だからこそ、一歩一歩前に進むしかないです。

自分の現在の能力は、本当に自分の能力なのか考えましょう。
もしかしたら、他者の力を借りて、組織に属しているから、得られている力では
ありませんか?
そうではない自分の力。本当の力を、一生懸命に磨こうと思ったら、
自動的に、他者の権威を借りなくてすむようになります。

自分の本当の能力を磨く。
そのためにも、人と出会い、本と出会い、経験をつんでいきましょう。
| - | 09:25 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
勝手なことするな!に負けないで(植松)
 僕の父さんは、自分の思う通りに行かないと、ものすごく怒ります。

ゴールに至る道は、実際には沢山あります。
しかし、父さんは、自分の思いついた道以外はすべて否定です。

「勝手なことするな!」
「なに勝手にやってんのよ!」
「おれに断りも無しに!」
「俺がやろうとしたことが、だいなしだ!」

だから、よかれと思ってやっても、ことごとく否定されます。
だから、普通の人は、よかれと思うのをやめます。
よりよくを求めるのをやめるしかなくなるのです。
可能性を失います。
それは、殺人に等しい行為です。

確かに、家庭でも、会社でも、秩序は必要です。
しかしそれは、思考停止と独裁に直結する可能性を持っています。
自分の仲間の思考能力を否定するのならば、
それは、仲間ではなく、奴隷です。

でも、こういう人に限って、自分の手の回らないことは、
人にやらせます。
「自分で考えろ!」
「その程度のこともできないのか?」
「何年この仕事やってるのよ!」

さんざん、「勝手なことするな!」と言っておいて、
「自分で考えろ!」です。
なに言ってんだ?

さらには、自分が見落としていたことについては、
誰かのせいにします。自分を一生懸命に弁護します。

僕は、こういう父さんと、親子だったんです。
ずーっと、一緒に仕事をしてきました。
だから、こういう人間が大嫌いです。

こういう人は、人に指示を出す立場になるべきではありません。
だから、いまは僕が会社を経営しているのです。
もちろん、影響を100%無くすることができているわけではありません。
なくする必要もないと思っています。
なぜなら、父さんのモラルは正しいからです。
昭和一桁のまじめな職人気質は、必要なものです。
父さんが「おかしいぞ!」と思うことは、たいてい正しいです。
ただし、その後の父さんの行動や、問題解決の方法には、問題があることが
おおいですけど。

こういう人とともに何かをするために、もっとも大事なことは、
何でもしてあげる作戦です。
なんでもしてあげるのです。その人の仕事をどんどんしてあげるのです。
そうしたら、その人の影響力が少なくなっていくのです。
まず大事なことは、自分のできることを増やすことなのです。
それはつまり、能力を高めることです。

愚痴をいい、腹をたて、うらんだり、呪ったりして、
「どうせ何やったって否定されるから何もしない」を選ぶと、
能力を失っていきます。
そして、ますますそういう人の影響を受けるようになります。
だからこそ、恨んだり呪ったりする暇があったら、
まずは、どんどんやるのです。
もちろん、「勝手なことすんな!」との戦いになります。
「はいはい」といいながら、しぶとくしつこくやり続けるのです。
命まではとられません。
いつかかたきをうつのです。

不愉快な思いをしなくないために、何もしない、を選ぶと、
最後には命までも失いかねないストレスにさらされます。
だからこそ、静かに熱く戦い続けるのです。

不愉快、は、自分の感情です。
たいていは、自分のプライドや体裁やメンツが原因です。
明日のために、今日の屈辱に耐えるのです。

おんなじめにあってる人は沢山います。
自分だけが不幸だと思わないほうがいいです。
伝記を読みましょう。
たいていの人は、威張るだけの上司と戦い抜いて勝利しています。
伝記を読んで、あきらめない生き方をコピーしましょう。
そんなつまらない人間に負けるなんてもったいないです。
| - | 07:31 | comments(5) | trackbacks(0) | pookmark |
大きい=良い。小さい=だめ。からの脱出(植松)
 日本人は、なんでもでかくします。
大仏も。戦艦大和も。スカイツリーも。
もちろん、大きくするためには、すごい技術が必要になりますから、
大きいってことは技術的挑戦の結果として、すごくよいものです。
でも、それは、小さいことが、劣っている、には直結しません。
でも、直結してることが多いです。

先日、ロケットの海上回収試験をしました。
3機打ち上げ、3機とも海上で発見・回収できました。
回収のための工夫は、うまく機能しました。
ほかにも多くのことを学べました。
大成功です。
しかし、翌日の新聞では、「到達高度」がどーんとかかれていました。
海上回収のことは、触れられていないです。

これはまるで、一生懸命頑張って成果を上げた人を取材した記事に、
身長や、スリーサイズしかかかれていない状態です。

実験や研究は、コストをかけない方が、沢山の試験ができます。
コストをかけないためには、小型化ってのはすごく有効です。
だから、どんな飛行機だって、風洞試験のときには、実物の30分の1や、
場合によっては100分の1という模型を使用します。
それって、低レベルのことでしょうか?

自動車のデザインでは、粘土を使って形の確認をします。
それを聞いた人が、「粘土!?子どもの遊びみたいですね。」と言ったのを
聞いたことがあります。
ものすごく、悲しかったです。

携帯電話、大きい方が、重たい方が、いいですか?
良くないですよね。
小さくする努力をしている人達がいるから、便利になっています。

巨大な工場で、人間がほとんどいない生産プロセスを見て、
すごーい!と感動する人が多いです。
もちろん、僕も感動します。
でも同時に、悲しみを感じます。
人間がいない工場ってことは、人間がいらないってことなんです。
自己否定をされてるような気がします。
だから僕は、できるだけ、大量生産前のプロセスを知りたがるようにしています。
そこでは、小さい模型を、手作業で、地味につくる人間がいるからです。

植松電機は、小さいです。
人数も少ないです。
「思ったより小さかった」と言われることもあります。
大きい必要がないのです。
でも、そこでは、人間が、知恵と工夫で悩み苦しみながら、喜びを感じています。

昔から宇宙開発に関わっている方々は、
植松電機を見て、「懐かしい」と言ってくれます。


自分が使っているものの、開発のプロセスをぜひ知ってください。
そうしたら、小さいこと。模型のすごさを知ることができます。
そうしたら、ペーパークラフトや、プラモデルや、モデルロケットの
すごさも知ることができるのです。
それらが、人の能力を高めるために効果があるのだ、ということも
信じることができるようになります。
| - | 07:11 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |